平成2020世紀日記

大学生の視点から社会、政治、映画やアニメ、自分の事から身近なくだらないことまで語るブログです。

転売屋がいなくても本当に欲しい人は買えない

こんにちは、Kazmaです。

やはり春休みは時間があるので、ブログの更新が捗ります。

 

今回はよくネットで話題にあがる「転売」について語っていこうと思います。

ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです。

www.huffingtonpost.jp

先日、しまむら刀剣乱舞のコラボトレーナーが発売されたらしいのですが、転売屋と思われる人が買い占めてしまった店舗もあったらしく、作品のファンの方がTwittterなどで転売屋から買わないよう呼びかけるということがありました。

僕も確認してみたところ、定価税込1900円のトレーナーがメルカリなどのフリマアプリで3000円前後で取引されていました。

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アニメなど熱心なファンが多いコンテンツの数量限定商品に対してよく起こる、転売

そんな転売が話題になった時に、必ずといっていいほど人々が口にするのは、このセリフです。

「本当に欲しい人が買えなくなる」

しかし、転売屋が仮にいなかったとして、本当に欲しい人は買えるのでしょうか。

 

 僕は、買えないと思います。

 

なぜなら、限定商品の場合、そもそも、世の中に存在する本当に欲しい人の人数分だけ商品が用意されていないからです。

つまり、転売屋がいようといなかろうと、本当に欲しい人は買えないのです。

 

ただ、転売屋がいなければ、本当に欲しい人に商品が渡る率は高くなるとは思います。

 

しかし、その結果何が起こるのか。

 

それは、本当に欲しい人であるあなたがその商品を買えなかった場合、その後それを手に入れられる可能性がかなり低くなるということです。

 

例を使って考えてみましょう。

例えば、あなたが本当に欲しい商品があったとして、その生産数が100個だったとしましょう。

そして、宇宙の法則か法律かは分かりませんが、転売屋がこの世に存在しないとします。

そういう条件の下で、その商品がネットで先着販売、もしくは抽選販売されたとします。

そこで運良く商品を手にすることができた場合は、幸せ者です。

 

ですが、残念ながら先着で負けた、もしくは抽選で外れてしまって商品を買うことができなかった場合はどうなるでしょうか。

その限定100個の商品は、あなた以外の本当に欲しい人の手に渡ります。

本当に欲しい人は、本当に欲しいのだから、せっかく手に入れた商品をよほどのことがない限り手放さないでしょう。

その結果、あなたが生きているうちにその商品を手に入れられる可能性はかなり低くなってしまうのです。

 

逆にいうと、本当に欲しくない人である転売屋が購入していくれているおかげで、運悪く商品を買うことができなくても、最終手段として「転売屋から買う」という選択肢が残されているのです。

 

ちなみに僕は一度だけ転売屋から商品を買ったことがあります。

それは「ニンテンドースイッチ スプラトゥーン2同梱版」です。

僕はスプラトゥーンは1作目から好きで、2も絶対買うと決めていました。

ただ、同梱版がでるのを知っていたので、スイッチはギリギリまで買わなかったため、発売日にスイッチを手に入れることができませんでした。

しかし発売日は大学のテスト期間で、正直買っても勉強をしないといけずあまりプレイできないだろうから、テスト期間が終わるまでに手に入れられればいいやと思っていました。

ただ、あの当時のニンテンドースイッチの品薄ぶりは凄まじく、東京の大型店を定期的に見て回ってもどこにもありませんでした。

そしてとうとうテスト期間最終日、最後のテストを終えた僕は、Amazonで定価よりも2万円ほど高いニンテンドースイッチを購入しました。

 

転売屋から買ったことに対して賛否両論はあると思いますが、僕は、実店舗やネット通販サイトを定期的にチェックする労力、買えないイライラ、プレイできないイライラ、そういったものを2万円で解決できるなら安いものだと思っています。

まあ幸い、ニンテンドースイッチは数量限定の商品ではないため、気長に待っていればいつかは買えるものですが。

 

ただ世の中には、様々な事情から数量限定になってしまうもの、再販が難しいものがあります。

(例えば、カードゲームのスリーブなどは、印刷する環境によってデザインに違いが出てしまうため基本は一度生産したらおしまいらしいです。というのも、ぱっと見は同じデザインであっても若干の違いがあるスリーブは、それを試合で悪用することができるからです)

 

本当に欲しい人の手に渡ったのなら、自分は買えなくても納得する。

 

そういった潔い心をお持ちの方は、転売屋を憎んで当然でしょう。

しかし、転売屋がいなければ自分が買えたのにと恨んでる方は、転売屋がいなくても買えなかった可能性、もしくは買えなかった場合、その商品を手に入れるのが相当困難になってしまうということを考えてみるといいと思います。

 

転売は、決して褒められた行いではないと思います。

転売を業務として行っている場合、古物商の免許が必要となり、それを持っていない場合は違法行為です。(しかし昨今ネットで大規模に転売を行っている転売屋はこの古物商の免許を持っていることが多いらしいです)

また、商品の販売者が、転売しないことを条件に商品を販売していた場合、それを破って転売を行えば、債務不履行による損害賠償が発生する可能性があります。

 

しかし、そういった法的な問題をクリアしていた場合、転売を非難することは、もはや倫理的な問題になってしまいます。

ネット上では、法律よりも市民感情や倫理観が優先されることが多いですが、社会の基本ルールは法律であり、それを守っているからには、必要以上に攻撃することはむしろ攻撃側が悪になってしまいます。

 

欲しい商品が買えなかった場合に、転売屋を恨む気持ちは分かります。

定価の数倍以上の値段に釣り上げられ、お金が勿体無いというのも分かります。

しかし僕は、そういう不都合に対して、転売屋に「売らないで」、消費者に「買わないで」と倫理観に訴えることはあまり効果がないと考えています。

期待可能性が低いと思います。

 

こういった不都合はシステムで解決していくべきです。

例えば、最近はQRコード決済などの電子決済が話題ですが、電子決済であれば実店舗、ネットともに購入制限などをかけることが簡単になります。

また、転売行為をひとまとめに禁止していまうと、急に行けなくなったライブのチケットなどを売ることができなくなってしまい、消費者に不都合が生じます。

そのため、公正な取引が可能な、サービス間共通の電子決済アカウントのようなものがあればいいのではないかと考えていたりします。

まあ、今現在そういったものがないのには、何らかの欠点や問題があるからかもですが……。

 

最後にまとめますと、転売は決して褒められた行為ではないが、少し違った視点で見ることで余計な問題を生まずに済むのではないか、という話でした。

決して僕は転売を全肯定しているわけではないですよ。

それでは、また!